一般歯科 小児歯科

術前検査と病態説明、インフォームドコンセント

患者様の個々に置かれている生活環境や病態が異なるため、患者様それぞれで到達出来うる治療目標が異なります。当歯科医院では、十分な診査を行いながら病態を把握しつつ患者様の抱えている生活事情も加味して治療計画を立案します。また、その説明にかける時間を惜しみません。

う蝕(虫歯)の治療

最初は自覚症状があまりなく、静かに進行します。ある程度進行すると冷たい水でしみ始め、さらに進行して虫歯が大きくなると、甘いものや温かいお湯でもしみを感じるようになります。ここまで進行すると、ほとんどの場合は歯の神経を取る治療が必要になります。神経を取ると、歯の内部に来ている栄養血管まで一緒に無くなり、歯は経年的に脆くなります。さらに、歯の内部に神経もないので、う蝕(虫歯)を再感染しても痛みとして知らせてくれません。気付いた時には歯のほとんどに虫歯が進行しており、抜歯に至ることも少なくありません。つまり、神経を取った歯を被せ物等で覆ってあげても全く安心はできないのです。それゆえ、毎食後と就寝前のブラッシング(セルフケア)と歯科医院の定期検診はとても大切です。

●予防的処置

シーラント(歯の溝に予防効果の高いセメントを流し込んで食渣が挟まるのを防ぐ)、ブラッシング指導やフッ化物洗口・塗布などを行います。

●コンポジットレジン(直接白いプラスチックを詰める)修復

前歯などの目立つ場所や奥歯でも溝や力のかからない比較的小さなう蝕(虫歯)に適します。見た目が白くて良く、簡便かつ保険適応なので1日で直接お口のなかで修復できます。しかし、強度が弱いので欠けたり剥がれたりする場合があり、材質的に経年的な変色(黄色みがでる)が起こります。また、奥歯の歯と歯の間などの修復では、接触が弱くなり食べ物が挟まりやすくなってしまい歯周炎に至ります。

●インレー(型を取り詰め物を製作)修復

奥歯などで、歯と歯の間などのう蝕(虫歯)やコンポジットレジン修復が困難な場合に適します。保険適応金属(12%金銀パラジウム合金)での修復は低コストで比較的丈夫に治療できます。腐食の無い白金加金合金(プラチナゴールド)や白いセラミックでの修復は保険外治療になります。

●クラウン(型を取り被せ物を製作)修復

歯の広範囲にう蝕(虫歯)が及んだ場合などに、周囲をぐるっと削って被せるものです。保険適応金属(12%金銀パラジウム合金)での治療が主になります。前歯などでは見える部分を白く加工して見た目を良くしますが、奥歯では白くする修復は保険外治療になります。また、小臼歯(脇の小さな歯)には固いプラスチックを削り出して被せる修復(CAD/CAM冠)が保険適応になりました。

歯周病の治療

歯の周りの組織(歯肉、歯根膜、歯槽骨)に対する治療です。

歯垢と歯石を除去し、歯肉の腫れを抑え、歯の周りにあるポケット(歯周ポケット)を浅くすることが目的です。ポケットが深いと歯垢や細菌が溜りやすく、歯肉の腫れと出血などの炎症が進みます。放置し続けますと歯を支えている骨(歯槽骨)も溶けて無くなります。ほとんどの場合、痛みが無く進み、揺れだした頃には、歯槽骨の8割ぐらいは無くなっています。いわゆる歯槽膿漏の状態になり、抜歯に至ります。失った骨は再生することは難しく、つまり、今残っている骨を守って大切に使っていくしかないのです。虫歯のように感染歯質を除去して、新しく再建することができないから、歯周病の予防的アプローチが大切になります。常に歯科医師として頭を抱えてしまうのは歯槽膿漏なのです。

2~3か月に一度、長くても半年に一度は歯科医院にて歯と歯の周りのクリーニングを行い、歯と支える骨を守る歯周病予防を行うことをお薦めします。

歯周病治療・予防として以下の処置を主に行っております。

●ホームケアの改善と生活習慣指導

食事、悪習癖、ブラッシング指導など

●スケーリング

歯肉縁上の見える歯石を除去する

●スケーリング・ルートプレーニング

歯根面付着の感染物を除去し滑沢にする

●外科的歯周治療

歯肉を切除あるいは、切開・剝離して確実に根面付着の感染物を除去する

●動揺歯の固定

暫間あるいは永久的に動揺している歯を固定する

欠損部の治療

●ブリッジ

1~2本歯を失った場合に、残っている両隣の歯を柱にして、ブリッジ(橋渡し)をして、失った歯の形と機能を回復するつながった固定式の被せ物です。天然歯とほぼ変わりなく噛めます。後述の入れ歯(義歯)と比べてあらゆる面で優れていますが、欠点は両隣の歯を削らないといけない点です。

●部分入れ歯

ブリッジが出来ないほど失った歯が多い方やブリッジの柱にする歯を失ってしまった方に対する治療です。ご自身で着脱して手入れをしなければならず、金具(ばね)を使用して固定するため動きがあり違和感も大きいです。また、ブリッジに比べて噛む機能は格段に低いです。

●総入れ歯

金具(ばね)で固定する歯が全くなくなった場合に床(ピンクの歯肉部分)を必要なだけ伸ばして安定化させます。部分入れ歯より動きがあり、違和感になれるまでリハビリが必要です。

●歯牙移植

詳しくは口腔外科のページで説明します。

●デンタルインプラント

詳しくは口腔外科のページで説明します。

顎関節症の治療

顎がカクカクする、痛くて口が開かない、噛むと顎が痛い等の症状が主です。時には頭痛や肩こり、耳鳴り等を伴うこともあり、睡眠時の顎の運動や悪習癖、無理な食事などで顎に過度の負担がかかることが原因と考えられております。多くの場合は、生活習慣指導とスプリント療法(マウスピースを使用)で軽減あるいは改善しますが、時には改善しないまま余儀なくされることもあります。

小児治療

乳幼児から12歳児までを対象として、単なる虫歯治療だけではなく歯列不正なども視野に入れて口腔の育成管理・観察を目指します。出来る事なら、出産前の妊婦の方に生まれて来るお子さんの口腔ケアの方法や離乳に関する相談などにも対応しております。

●非協力児(暴れてしまう)や恐怖症のお子様の場合のう蝕(虫歯)治療

ご両親と治療方法について打合せをし、馴らしながら治療するか、あるいは抑えて治療するかをその緊急度などから判断して決定します。治療を受けるに従って恐怖感が増すのではなく、平気になって治療を受けることができるようになることを目指します。

●歯列不正・先天欠如・歯の萌出異常

詳しくは矯正治療のページで説明します。

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